今は亡きプライスワンに告ぐ

2019年2月28日、三茶民の愛していた プライスワンは10年間の歴史に静かに幕を閉じた。

あまりに突然の出来事であった。

なんと、閉店5日前に、突然「閉店セール」が始まったのである。

心の準備もままならないわたしは、ただただ終わりゆくプライスワンを眺めていることしかできなかった。

プライスワンとは、わたしにとっては八百屋であった。

ダイエーよりも安い野菜が並んでいたので重宝していた。

引きこもり時代は、プライスワンまで散歩をして野菜を買って帰るのが日課だった。

デカすぎるトマト、もはや奇形レベルの大きさのトマトなど、個性豊かな品揃えが好きであった(味はおいしかったので、おそらく見た目だけの問題でスーパーに並べないトマトたちであったのだろう)。

そのプライスワンが、わたしの前から消えたのである。

わたしの野菜生活は、プライスワンに依存していた。

この喪失はそう簡単には埋まらない。 他のスーパーでは満たされない。

カゴメの「野菜生活100」などというドリンクでは到底補いようがない。

プライスワンなくして、これからどうやって野菜生活を送っていけばよいのだろうか。

ああ、プライスワンよ。

わたしと過ごした10年間は、あなたにとってはなんだったのか。

軒に示されている電話番号。

わたしの未練が、スマホに番号を入力する。

おかけになった番号は、現在使われておりません――

脳内をよぎる無機質なアナウンス。

「通話」ボタンを押そうとする、わたしの指は止まった。

スポンサーリンク

シェアする