Vin Sante~緑道の桜を添えて~

目黒川、新宿御苑、六義園…都内の人気お花見スポットの桜はもちろん綺麗だ。ただ、人気お花見スポットは多くの場合、”お人見スポット”と化している。どこにカメラを向けても、人、人、人。唯一、頭上に向けてカメラを向ければ桜だけを写せるが、太陽が視界を遮る。

しかし、賢い三茶民は、わざわざお人見には行かない。それは実に愚かな行為である。なぜなら三茶には、緑道があるからだ。

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北沢川緑道の桜を食す

三軒茶屋には、三宿や下北沢、目黒川などの各方面に続く緑道がある。中でも、下北沢方面に続く北沢川緑道の桜並木は見事だ。低木で密度の濃い桜に挟まれる形で、静かに川が流れている。とても静謐で美しい緑道なのである。

緑道付近の住宅街に紛れ込む形で、小さなフレンチ&イタリアンレストラン・Vin Sante(ヴァン・サンテ)がある。

ヴァン・サンテは緑道に面している。窓ガラスに桜が反射しているのがわずかに見えるだろうか。つまり、緑道の桜を拝みながらランチができる名スポットなのである。寒くなければ、テラス席も最高。

入り口やロゴがおしゃれである。

店内の壁や椅子は紙の筒で出来ているという斬新なデザイン。

そしてこのように、緑道の桜を拝める。写真は暗いが、とても穏やかな気分になれる場所である。

桜の季節のランチは2種類。パスタランチは3760円。パスタと肉or魚料理がつくものが5400円。ランチにしては、安くはない。食べた上ではっきり言うが、三分の一ぐらいは場所代である。そんな強気な価格設定でもお客さんが来るほど、立地に恵まれているレストランなのである。

皿の上も桜色で春めいている。オーダーしたのはメイン1皿のほう。

1皿目は、ケールとホタルイカをマスタードと酢で和えたもの。酸味が強くておいしい。ケールはうまく料理できない野菜ベスト10に入るので、この組み合わせはとても参考になる。

2皿目は、サーモンとアボカドのタルタル。三茶民にはうれしいイクラつき。野菜のほうは、香味の強い珍しいリーフが使われている(例によって、野菜の名前は分からない)。サーモンとアボカドの甘味に癒される一品であった。

3皿目は、あさりと菜の花のオイルベースのパスタ。春らしいパスタである。菜の花の苦味がアクセントになり、あさりもそこそこの量が入っている。麺は生パスタだが、少々ぺっちょりとしていた。個人的にはもう少しコシがあると嬉しかった。お客さんには子供やご老人も多かったので、噛みやすさを配慮しているのかもしれない。

4皿目はデザート。アイスがジャージー牛乳っぽい濃厚さでとても美味しかった。隣はあまおうのミルフィーユ。イチゴの色がとても赤いのが印象的であり、どのように発色させているのかが気になった。

食後の飲み物はコーヒーor紅茶。ハーブティーはないのでノンカフェインしか飲めない人には残念である。ミルクを頼むとコーヒーポーションという名の油脂が出てくる。この価格なら、油脂ではなく牛乳を出してほしいのが正直な感想である。飲み物には力を入れていないと判断した。

春のVin Santeは、美しい桜を鑑賞しながら静かでゆっくりとした時間を送れるレストランである。料理のみならず雰囲気や空間全体に価値を感じる人にオススメである。特に、大切な人との春のひとときを過ごすにうってつけなのは間違いないだろう。

Vin Sante ホームページ: http://vinsante.tokyo/