ヌジヴォアラ:フランスらしさを守る王道ビストロ

東急沿線は何かとフランスに憧れている節がある。自由が丘にある「マリ・クレール通り」はフランスのファッション雑誌マリ・クレール公認であり、東急電鉄が運営するパン屋の名は「ヴィドフランス」である。

にわか東急ファンが思い浮かべる「東急のフランス感」といえば、このあたりだろう。しかし、ヘビー東急ユーザーである三茶民は知っている。東急大井町線にある尾山台も、フランスへの憧憬の念を抱く地であることを。

尾山台の商店街に位置する「ビストロ ヌジヴォアラ」は、そんなフランスらしさを体現するビストロである。

最近のフレンチは、灰色や黒を基調とするような無機質でモダンな店内も多いが、ヌジヴォアラはビストロの王道を行くようなクラシカルな店内である。とはいえビストロなので、フレンチ特有の敷居の高さはない。

ランチメニューは、内容が決まっている「プチランチ」(990円)、前菜とメインを選ぶ「メニューA」(1620円)、前菜2種とメインを選ぶ「メニューB」(2480円)がある。今回は「メニューA」を選んだ。

まずは前菜。ビストロの王道ともいえる「パテドカンパーニュ」をオーダーした。旨味たっぷりの肉と甘くて柔らかい脂肪が敷き詰められたパテは、とてもジューシー。つけ合わせは、酢の効いたピクルスとマスタード。パテと酸味の相性が良く、食欲をそそる王道のパテドカンパーニュである。

メインは、本日のお魚料理。「タイとスズキのポワレ アンチョビクリームソース」である。メインで2種類の魚を食べられるのはお得だ。口の中でほろっと崩れる、柔らかな食感である。アンチョビクリームソースも、白身の旨味を引き立てる味付けだ。「白身魚のポワレ」という料理への期待を裏切らない、王道のポワレだったと言える。

ヌジヴォアラは、手軽な価格で、王道なビストロ料理を味わえる。 外観や内装のみならず、味の面でもクラシカルなフランスらしさを忠実に守っている店であると思えた。尾山台のフランス化キャンペーンに一役買っている店であることは間違いないだろう。

※閉店:2019年7月30日をもって18年の歴史に幕を閉じたそうです。

スポンサーリンク

シェアする